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【解決事例】最新の「電子署名」による公正証書遺言。ご高齢の負担を減らし、事前のシミュレーションで安心して作成へ

この記事の概要

1分でわかるこの事例のポイント
■ 相談者の状況・課題

高齢の母親が公正証書遺言の作成を希望しているが、公証役場から新たに導入された「電子署名」での作成を案内されました。ご本人やご家族は、タブレット端末や電子ペンでの操作に慣れていないため「当日うまく署名できず手続きが止まってしまうのではないか」という強い不安を抱えていらっしゃいました。

■ 司法書士が提案した解決策

当事務所では、操作への不安という心理的ハードルを取り除くため、相談室にて当日の公証役場と同じ流れを体験できる「事前シミュレーション」を実施しました。実際にタブレットと電子ペンを用いて署名の練習を行い、本番さながらの環境で手順を確認していただきました。

■ 最終的な結果

事前の練習でコツを掴まれたことで不安が払拭され、ご本人は当日も自信を持って堂々と電子署名を行うことができ、無事に遺言書が完成しました。

慣れないデジタル手続きや遺言書の作成に不安を感じている方は、丁寧な事前サポートを行う当事務所の無料相談をぜひご利用ください。

1. ご相談の背景:公証役場からの「電子署名」への案内

O市内にお住まいの娘様より、「母が公正証書遺言を作りたいと言っている」とのご相談をいただきました。
公証役場へ確認したところ、2025年から本格導入された「電子署名による公正証書遺言」での作成を案内されました。

※電子サインとは: これまでの「紙にペンで名前を書き、実印を押す」という作業の代わりに、「専用タブレットの画面上に、電子ペン等で直接署名を行う」方法のことです。

これを聞いた娘様は、大変不安を感じられました。
「母は高齢なので、当日いきなりタブレットを出されても戸惑ってしまうのではないか」「電子ペンでうまく署名ができず、手続きが止まってしまったらどうしよう」

2. 比較でわかる「これまでの遺言」と「電子署名」の違い

これまでの公正証書遺言と何が変わったのか、主な違いを整理しました。

項目従来の公正証書遺言電子署名による公正証書遺言
署名方法紙の書類に自筆で署名タブレットにタッチペンで署名
捺印実印による押印が必要不要(電子署名が印鑑の代わり)
原本の保管公証役場で紙の原本を保管電子データ(クラウド等)で保管
謄本の交付紙の冊子で受け取り電子データまたは紙での受け取り

大きなメリットは、実印や印鑑証明書が不要であり、データで管理できることです。一方で、「慣れない電子ペンでの署名」というご高齢の方特有のハードルが新たに生まれました。

3. 当センターのサポート内容:本番さながらの「署名シミュレーション」

当センターでは、この新しいハードルを乗り越えるため、当日と同じ流れを体験していただく「事前シミュレーション」を実施しました。

「初めての体験」に寄り添う:
お母様にとって、タブレットにペンでサインをするのは人生で初めての経験でした。最初は緊張されていましたが、当センターの相談室で練習をするうちに「これなら大丈夫そうね」とコツを掴まれました。

本番の流れを再現:
公証人による本人確認から、内容のヒアリングと文案の読み上げ、そして最後の電子署名まで。しっかりとしたお考えをお持ちのお母様でしたので、練習の結果、自信を持って当日を迎えていただくことができました。

4. 解決後の状況

無事に遺言書が完成し、娘様からは「母が電子署名なんてできるかしらと本当に心配していましたが、先生が事前に練習に付き合ってくださったおかげで、当日は母も堂々と署名していました。初めての手続きでも、こうして丁寧に寄り添ってもらえると安心ですね」と、感謝のお言葉をいただきました。

5. 【重要】作成後の「出口」を見据えた実務的なアドバイス

無事に電子署名での作成を終えましたが、当センターでは一点、非常に重要なアドバイスをご相談者様にお伝えしました。

それは、「必ず紙の遺言書(正本・謄本)も発行してもらうこと」です。

2025年から始まった電子署名の制度では、遺言の内容は電子データとして公証役場のサーバー等に保管されます。しかし、実際に相続が開始した後の手続きにおいては、以下の点に注意が必要です。

金融機関の対応: 多くの銀行では、まだ「データの遺言書」のみでの相続手続きには対応していません。

法務局の対応: 不動産の名義変更(相続登記)においても、現時点では「紙の遺言書」の提出を求められるのが一般的です。

せっかく最新の仕組みで作成しても、いざという時に手続きが滞っては意味がありません。当センターでは、将来の相続手続きを見据え、あらかじめ紙の遺言書もセットで準備しておくよう、公証人との調整を含めてサポートいたしました。
(※記事を執筆した2026年3月地点での情報です。これからの手続きの変化にも注意が必要です。)

【行政書士からのアドバイス】
最新のデジタル手続きも、「事前の準備」があれば怖くありません。
2025年から導入された電子署名による公正証書遺言は、非常に便利な仕組みです。しかし、ご高齢の方には「操作への不安」という心理的なハードルがあるのも事実です。

当センターでは、単に書類を準備するだけでなく、「当日、ご本人が安心して手続きに臨めるか」を最も大切にしています。操作が不安な方には、今回のように事前にシミュレーションを行い、自信を持って当日を迎えていただけるようサポートいたします。

よくあるご質問(電子署名による遺言書と相続手続き)

Q. 電子署名で作った遺言書データだけで、亡くなった後の銀行口座の凍結解除や引き出しはできますか?
A.

現時点では、多くの金融機関が「データのみの遺言書」での名義変更や引き出し手続きにまだ対応していません。そのため、口座の凍結解除などをスムーズに行うためには、作成時に公証役場で「紙の遺言書」も合わせて発行してもらうことを強くお勧めします。当事務所では、こうした将来の手続きを見据えた手配までしっかりとサポートいたします。

Q. 実家や土地の名義変更にも、電子データの遺言書はそのまま使えますか?
A.

不動産の名義変更につきましても、法務局での手続きにおいては現在「紙の遺言書」を提出するのが一般的です。最新の制度で作成した場合でも、いざという時に手続きが滞らないよう、紙の原本を手元に残しておくことが大切です。

Q. 親が高齢でスマホやタブレットの操作が全くできません。電子署名での作成は諦めた方がいいでしょうか?
A.

諦める必要は全くありません。当事務所では、ご本人が本番で慌てないように、当日公証役場で使うものと同じようなタブレットを用いた「事前シミュレーション(練習)」を実施しています。操作のコツを掴んでから本番に臨めるため、デジタル機器に不慣れなご高齢の方でも安心して作成いただいております。

この記事を監修した行政書士

P.I.P総合事務所 行政書士事務所

代表

横田 尚三

保有資格

行政書士

専門分野

「相続」、「遺言」、「成年後見」

経歴

P.I.P総合事務所 行政書士事務所の代表を務める。 相続の相談件数約6,000件の経験から相談者の信頼も厚く、他の専門家の司法書士・税理士・公認会計士の事務所と協力している。 また「日本で一番お客様から喜ばれる数の多い総合事務所になる」をビジョンに日々業務に励んでいる。


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