【解決事例】借地上の古い建物の相続登記。「承諾料」への不安を解消し、次世代へつなぐ
ご相談の背景:名義変更を躊躇していた「承諾料」への苦い経験
O市内にお住まいの50代男性(長男)より、相続登記のご相談をいただきました。建物は10年前に亡くなられたお父様名義のままでしたが、「相続登記の義務化」を知り、当センターへ来られました。
手続きを後回しにしていた背景には、ご家族の苦い経験がありました。もともとこの建物は、お祖父様が地主様から土地を借りて建てたものでしたが、お祖父様がご存命のうちに、更新のタイミングを利用してお父様へと借地契約の名義を変更した経緯があります(お祖父様が高齢になられたことによる生前の備えでした)。その際、地主様から高額な「名義書換承諾料」を求められ、支払いに大変苦労されたそうです。
「今回も名義を変えるとなると、また高額な費用がかかるのではないか……」という不安が、手続きを阻む大きな壁となっていました。
ご相談者の希望:孫(長男の娘)への直接名義変更は可能か?
現在、この家には長男様ご夫妻と同居する娘様がおられます。長男様からは、「もし私が相続して、将来さらに娘が引き継ぐたびに承諾料がかかるのなら、いっそのこと今回、父から孫である娘へ直接名義を変えられないか?」というご相談をいただきました。
【重要ポイント】建物の贈与には「借地権の贈与税」という落とし穴があります
法定相続人ではないお孫様へ名義を変えるには「贈与(譲渡)」の手続きが必要となりますが、借地上の建物を贈与すると、セットである「借地権」も贈与したことになります。借地権の評価額は土地の路線価をもとに計算されるため、建物の価値が低くても非常に高額になるケースがあり、多額の贈与税が課されるリスクがあります。
当センターのサポート内容:各専門家との連携によるワンストップ対応
当センターでは、まずお持ちいただいた「借地契約書」を精査し、以下の整理を行いました。
通常の借地契約では、法定相続人が権利を引き継ぐ「相続」は、契約の「承継」とみなされます。今回の契約書でも、相続の場合は地主様への「通知」のみで良く、承諾料は発生しない条項であることを確認し、長男様へご説明しました。
また、お孫様への直接名義変更(贈与)については、当センターから提案して、協力先の税理士に借地権の評価を計算してもらい、多額の贈与税がかかるリスクを事前に確認しました。
最終的な相続手続きとして、当センターにてお父様の出生から死亡までの複雑な戸籍収集をすべて代行し、相続人であるご兄弟3名(長男・長女・次男)の間で遺産分割協議書を作成いたしました。その後、協力先の司法書士をご紹介して相続登記を完了しました。
解決後の状況
「相続であれば承諾料は不要」という法的な裏付けが取れたことで、長男様は安心してご自身への相続登記を進めることができました。
「以前の苦労があったので不安でしたが、専門家に契約書を読み解いてもらって本当に助かりました。戸籍集めから登記まで、ワンストップで窓口になってもらえたので、迷うことなくスムーズに終わりました」と、安堵の笑顔を見せてくださいました。
参考:国税庁「借地権の評価」
借地権の評価額は、原則として、その借地権の目的となっている土地の自用地としての価額に、借地権割合を乗じて求めます。借地権割合は、路線価図や評価倍率表に表示されています。
行政書士からのアドバイス
借地権の相続は「契約書」の確認が第一歩です。
借地上の建物を相続する場合、地主様との関係を心配して放置してしまう方が多くいらっしゃいます。しかし、正当な「相続(法定相続人による承継)」であれば、高額な承諾料を支払う必要がないケースがほとんどです。
当センターでは、行政書士が戸籍収集や遺産分割協議書の作成を責任を持って行い、登記は協力先司法書士、税務は協力先税理士が担当するというチーム体制でサポートいたします。「何が最善のルートか」を一緒に考えますので、まずは無料面談で、お手元の契約書と一緒にご不安をお聞かせください。
この記事を監修した行政書士

P.I.P総合事務所 行政書士事務所
代表
横田 尚三
- 保有資格
行政書士
- 専門分野
「相続」、「遺言」、「成年後見」
- 経歴
P.I.P総合事務所 行政書士事務所の代表を務める。 相続の相談件数約6,000件の経験から相談者の信頼も厚く、他の専門家の司法書士・税理士・公認会計士の事務所と協力している。 また「日本で一番お客様から喜ばれる数の多い総合事務所になる」をビジョンに日々業務に励んでいる。













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