空家の所有者は10年前に他界。そこに住み続けている長男。転勤になったので売りたいなあ。このままで売れる? 第13話~空き家を利活用できる業者へ売るという選択肢もある!

2019/02/05

大阪相続遺言相談センターです。

第12話で、空家を売りに出すにあたり、空き家を専門的に扱う不動産業者に売却を頼みました。

しかし、この空家は接道義務を果たしていないため、思っていた金額よりも安価でしか売れないことがわかりました。(接道義務については第12話をご覧ください)。
結局Aさんは納得し、その業者に買い手を探してもらうことに。

<相続専門相談員のサポート~空き家が売れた!>

Aさんに、空き家を売りに出すべく依頼した不動産業者(以下、仲介業者といいます)から連絡がありました。

この空家を200万円で買いたい業者(以下、買い取り業者といいます)がいるとのこと。Aさんは買うという業者が出てきたことにほっとしましたが、やはり安い金額なのでなんとかもう少し高くならないかと仲介業者に尋ねてみました。

すると、仲介業者は、不動産の価格の根拠について丁寧に説明をしてくれました。それを聞いてAさんは納得することができました。

買い取り業者が提示した「200万円」という価格にはいくつか条件がついており、その条件の内容は、売主であるAさんにとって望ましい内容だったからです。

条件の一つ目は、この土地について測量図面がなかったのですが、買い取り業者は、現状のままで購入してくれることです。

これは「公簿売買(こうぼばいばい)」といいます。

通常の不動産取引では、土地を測量して正確な面積を出したり、隣地の所有者と立ち合いをして境界を明示したりするのは、売主の責任で、不動産を売買する前に行います。

それには、測量費用もかかりますし、隣地との話し合いや立ち合いをするため時間もかかります。
つまり、今回はそういったことは売主は一切せずに、買主は、現在の登記事項に載っている内容のまま(実際の面積と違いあったとしてもそのまま)買い取ってくれるため、売主としてはは経済的にも時間的にも楽です。

二つ目は、空き家の内部の片付けはしなくてもいいということです。

通常、建物を解体するような場合でも、建物内部の残置物については、解体業者は引き取ってくれません。なので、売主は内部のものをすべて運び出して処分する必要があります。今回は、建物内部の残置物についても、そのまま買い取ってくれるということです。

三つ目は、売買契約書の内容に、「売主は瑕疵担保責責任を負わない」という特約をいれてもらえるということです。

「瑕疵担保責任」とは、「かしたんぽせきにん」と読み、「今は見えていなくても、もし建物になにか壊れた部分があった場合に売主が負う責任」のことをいいます。

例えば、建物は実はシロアリにやられていた、とか、実は建物の基礎の見えない部分が腐っていて、あとから家が傾いてきたような場合に、売主が負う責任を今回は免除してもらえるというのです。

今回のように、接道義務を果たしていない、再建築不可の古い建物を売るときには、上記の3つのような条件をつけてもらえれば、売主にとってはリスクや負担も少なく、ありがたい場合もありますね。

空家が売れることになったAさん、めでたしめでたしでした。あとは、不動産売却した後に、税金の申告が必要かどうかなどを、協力先税理士がサポートすることになりました。

以上のように、当センターでは空き家の相続と売買の相談も多く、空き家の実情と利活用に詳しい相談員がおります。空き家の相続については、ぜひともセンターに相談くださいね。

これでこの「空家と相続」シリーズのこのお客様のストーリーはお終いです。
次回以降はまた新たな相続ストーリーが展開します。お楽しみに。

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