夫が突然倒れてしまった!財産あるのかないのかもわからない!~残された家族は何から手をつけたらいいのか~相続放棄とは①

2018/04/30

もし大事な家族である夫が突然病気で倒れてしまい、意識不明となり、会話ができないまま亡くなってしまったら・・。夫がほとんどの財産をパソコンで管理していた人だったら・・・・

相談の概要

夫と二人暮らしのA様から相談がありました。

「夫が2週間前に突然倒れ、救急車で病院へ運ばれてしばらく意識不明が続いた後、そのまま亡くなってしまいました。
葬儀が終わってふと気づいたのですが、夫の財産などを私の名義に変えないといけないのではと。
そこで夫のデスク回りを調べたら、なんと借金の支払い通知やら、私が見たこともない書類や郵便物が出てきたんです。
何から手を付けたらいいのかわかりませんし、私がこれすべて支払いをしないといけないのかもわかりません。
相談にのってください。」

ここで、私たちはいくつかの聞き取りを行いました。

「遺言書の有無」について

まずは、お亡くなりになられた方(以下、「被相続人」とします。相続の手続きでは死んだ人のことをそう言います。)が遺言書を残していたのかどうかを尋ねました。
A様によると、身の回りからはそのようなものは出てこなかったとのこと。

『公正証書遺言』は、公証役場でデータが保管されていますので検索が可能です。

(注:平成元年以降に公正証書遺言を作成した場合,どこの公証役場でも検索できます。
平成元年以前に作成したと思われる場合,同遺言を作成した公証役場には記録が残っていますが,これを作成していない公証役場では検索できません。)

これに対し、『自筆証書』はどこに保管されているのか、誰に預けているのかが解らず、あっても気付かれない、誰かが破棄しても解らないという恐れがあります。

「相続関係」について

2つ目に、A様と被相続人間に子どもがいないこと、被相続人のお母様はご健在ですが、どこにお住まいかはご存じでないことをお伺いしました。

相続手続きを進めるには、まず、相続人が誰なのかを戸籍上確定させる必要があります(法定相続人の調査)。
戸籍を調査させていただいて、今回の相続人は、奥様であるA様と、お母様の二名であることがわかりました。

遺言書が無かったので、この相続による法律上の相続分(法定相続分といいます)はA様が3分の2、お母様が3分の1となります。

「財産調査(負債調査)」について

次に、私たちは、A様とご一緒に相続専門相談員とでこの資料を一つずつ確認していきました。

今回の場合では、通帳がなく、インターネットを経由して作成したネット口座や、証券会社のオンライン口座を開設した時の資料がたくさん出てきましたが、情報はネット上でしか確認できないので、現在の残高などはまるでわかりません。

さらに、銀行からの郵便物を開けてみると、『支払い通知書』という名前の通知で、『キャッシング』『リボ払い』という名目の明らかにマイナス残高の金額が書かれていました。
確認を進めていくにしたがって、次第にA様の表情が強張っていくのがわかります。

相続では、被相続人の身の回りにある財産らしきものの書類や、被相続人宛てに郵便物の内容を確認します。

具体的には、銀行口座、株式や投資信託などの口座、自動車、生命保険などの保険証券類、電話の契約など、被相続人が名義をもっているものすべての資料を確認します。

被相続人の相続財産を、プラスの財産もマイナスの財産も含めて、全て確定していきます。
この作業で、『財産目録』を作成させていただいています。
この『財産目録』は、相続税が発生するかどうかの判断資料となったり、遺産に漏れがないかどうかを確認していただく資料として、また相続人間で遺産分割をする際の資料として作成いたします。

お亡くなりになられたご主人様には、どうやら何かしらの負債がありそうな感じです。全くそのことを知らなかったA様には、まさに青天の霹靂でした。
私たちは、この後どのようにA様のサポートをしていくのでしょうか。。。続きは次回

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