相続税 延滞税で膨張 都内酒店 6000万円が1億6000万円に

2015/09/26

以下記事引用元(http://www.tokyo-np.co.jp/article/economics/news/CK2015092202000130.html)

 相続税を納税しようにも払えない滞納状態が続いた結果、税額が当初の数倍に膨らむケースがあることが、読者が本紙に寄せた手紙で分かった。滞納すると、「高利貸並み」(専門家)の利率となる延滞税が課されるためだ。雪だるま式に増え続ける滞納額を解消するのは非常に困難で、専門家は「税を滞納した場合には人生の再出発が難しい仕組みになっている」と疑問を投げかける。 (須藤恵里) 
 
 「バブル絶頂期に父が死亡し、約六千万円の相続税が課された。それが一億六千万円に膨らんでしまった」。東京都内に住む六十代の男性読者が語る。都心部で小さな酒店を営む。「父から継いだ家業を続けたい、その一心で生きてきただけなんですが…」
 
 父親からは自宅兼酒店を相続した。相続税を一括で納める資金はなく、二十年かけて分割して支払う延納制度を選択した。延納では利子税(最高税率年6%)が課せられたが、当初は年に数百万円を納め、計画通り納められる見込みだった。しかしバブル経済は崩壊。経営は一気に苦しくなり納税は滞りがちに。その結果、年率14・6%(二〇一三年末まで)の延滞税が課されるようになった。
 
 バブル崩壊後、地価は大幅に下落したが、バブル期に課された相続税額は減らない。男性と同じ状況に陥った人も多く、政府は一九九四年、特例として、相続発生時にさかのぼった高い地価で評価した土地で納税できる物納を認めた。男性は、廃業して自宅兼店舗を物納することもできたが、「事業を続けることしか考えていなかった」。しかし事業が再び活気を取り戻すことはなく、「気付いたら滞納額が巨額になっていた」。過去の地価による物納特例は半年限定だったため、今となってはその選択もとれない。
 
 現在男性は、既に国税庁に差し押さえられている自宅で、年金とわずかな収入で暮らす。税金も少しずつ納めているが、滞納額は増えていくばかり。競売で自宅を失うことにおびえる。
 
 国税庁の担当者は「滞納者でも払う意思があれば、無理な徴収はしない」と説明。しかし現行制度では、同庁が最低限の生活に必要な財産しかないと判断するまで、滞納は残り続ける。
 
 滞納問題に詳しい税理士の岡田俊明氏は、「通常の借金の場合、企業が経営を続けながら返済する民事再生法などがあるほか、個人についても債務が一部免除され、住居に住みながら返済できる『個人再生』が制度化されている」と指摘。「税金の滞納は再挑戦を認める制度になっておらず、何らかの救済手段を講じるべきだ」と指摘している。

 

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